物流ニュース 10月2008年

 
29/10/08 生体動物の空輸に使用するクレートの標準化を協議−豪業界団体
29/10/08 シンガポールと香港向けの航空貨物をペーパーレスに−シェンカー社
29/10/08 乾牧草の鉄道運賃を400%値上げ − クイーンズランド鉄道
29/10/08 世界的な景気減速で海上運賃が下がり、豪州の農産品輸出に朗報
22/10/08 CEVAがサウス・パシフィック・タイヤ社との配送契約を更新
22/10/08 郵便小包のプレイステーションに麻薬を隠して3人が逮捕−豪税関
22/10/08 貨物航空会社カーゴルックスがメルボルン線を減便
22/10/08 昨年度の純利益が4.32億ドルに − オーストラリア・ポスト
15/10/08 今年度の業績は好調 − トール・ホールディングス
15/10/08 貨物航空会社マーチン・エアーがオーストラリアから撤退
15/10/08 入港する半数のコンテナー船が水路の浅さに問題 − メルボルン港
15/10/08 オーストラリアン・エアー・エクスプレスがメルボルン空港に新施設オープン
15/10/08 旅客の燃油サーチャージを下げるも、貨物はまだ − カンタス航空
08/10/08 経済が減速するも水路浚渫作業は順調 − ビクトリア州
08/10/08 1,300万本のタバコの密輸で360万ドルの関税を逃れる − 豪税関
08/10/08 オーストラリア/北東アジア間のコンテナー輸送能力が低下
08/10/08 豪州の航空会社が昨年輸送した国際貨物が2%増えて過去最高に
08/10/08 裁判所は集団訴訟の提出書類の不備を指摘−航空貨物カルテル問題
01/10/08 8月のコンテナー取扱量が単月で過去最高 − メルボルン港
01/10/08 カツラに1キロのコカインを隠してシドニーに到着 − 豪税関
01/10/08 20年後には貨物量が2倍になると予想 − シドニー空港
01/10/08 輸入許可書発行作業に遅れ、輸入業者に電話をするな−豪検疫検査局
01/10/08 輸入航空貨物の中に密輸のヘビとクモを発見 − 豪税関

                                                             

10月29日2008年 生体動物の空輸に使用するクレートの標準化を協議−豪業界団体
  生体動物の空輸に使用されるクレートの構造とデザインが、10月29日にクイーンズランド州Broadbeachで開催されるAustralian Livestock Exporters Association (ALEC)の年次総会で、業界団体のLiveAirとの主要な議題となる。  オーストラリア検疫検査局(AQIS)は、現在使用されているクレートに懸念を示しており、業界に品質基準を定めるように求めている。 新しいデザイン基準の研究と開発作業は始まっており、LiveAirが認可されたクレートのデザインのリストを提供することになっている。 
  総会では、シドニー空港とメルボルン空港での生体動物の航空機への搭載施設の不備や、 747-400FのLower deck の搭載を禁止するAQISの方針についても協議される。 LiveAirは、生体動物を空輸することに関係する、すべての航空会社や輸出業者がLiveAirのメンバーに参加することを望んでいる。 (Source: Aircargo Aisa-Pacifi, 24/10/08 "Animal crate standards on LiveAir agenda")
10月29日2008年 シンガポールと香港向けの航空貨物をペーパーレスに−シェンカー社
  シェンカー・オーストラリア社は、オーストラリアからペーパーレスで輸送する国に新しく香港を追加した。  同社は今月初めに、シンガポール航空でのシドニー/シンガポール/シドニー路線、カンタス航空でのシドニー/香港/シドニー路線において、貨物書類を電子的に送るトライアルに成功した。 IATAの”E-freight”は、航空貨物に付随する38枚までの書類をなくす目的で作られたの世界的なプロジェクトである。 
  シェンカー・オーストラリア社のロン・コーラーCEOは、「これは新しい航空貨物の時代の幕開けである。 この新しいプロジェクトは、データの正確性の向上や経費削減だけでなく、書類の削減が出来る。 以前、書類を紛失して空港に貨物が搬入されるのが遅れることがあったが、”E-freight”によりこの問題は少なくなる」と話した。 
  シンガポール航空貨物のGeok Suan Ong 豪州・NZセネラル・マネージャーは、「オーストラリアにおいて、業界リーダーのカンタス航空やシェンカー社とともに、”E-freight”の導入のパイオニアーとなり誇りに思う。 貨物に同行する多くの書類に代わり、”E-freight”が電子的に情報を提供してくれる。 これは我社の企業使命である環境に優しい業務に沿ったものである」と話した。 (Source: Aircargo Asia-Pacific, 22/10/08 "Schenker adds Hong Kong to paper-free target") 
10月29日2008年 乾牧草の鉄道運賃を400%値上げ − クイーンズランド鉄道
10月29日2008年 世界的な景気減速で海上運賃が下がり、豪州の農産品輸出に朗報
  世界的な景気減速で、この数ヶ月間に海上運賃の価格が下がり、オーストラリアは農産物を安く輸出できるようになった。 大手も小規模の船主も景気が上向くまで船を待機させたり、または古い船を解体したりしている。 
  オーストラリア船主協会(Australian Shipowners Association)のテレサ・ハッチ専務理事は、「海運業はゲームである。 今儲けを失っている者がいる。 しかし、これは我々が経験しなければならない試練に違いない。 造船所は船を建造する納期を大きく遅れている。 我々は新造船が納入されるまで最長4年間待たなければならない」と話した。 
  オーストラリアの大手大麦輸出業者ABB Grain社のロブ・グリーン氏は、「3ヶ月前には、サウジアラビア向けの6万トンの穀物の輸送費が、1トン当たりUS$90-$100であったが、今はUS$25-$30になっている。 この価格は過去5年間にはなかった価格である。 景気の減速が急激になっており、古い船が解体され、今後景気が良くなったときには船が不足になってくる脅威に晒されている。 現在、多くの小規模のバルク船会社が、穀物輸送の契約の獲得に凌ぎを削っている」と話した。 
  世界的な金融システムが危機に陥ったように、現時点で、今後海運業界がどのようになっていくのかを判断するのは困難である。 外航不定期船の運賃指数を示すバルチック指数(バルチック海運指数:Baltic Dry Index)は、5月の12,000から89%下がって1355になっている。 (Source: Stock & Land News, 23/10/08 "Lift for exports as shipping prices plunge") 
10月22日2008年 CEVAがサウス・パシフィック・タイヤ社との配送契約を更新
  CEVA ロジスティック社が、タイヤ配送のサプライ・チェーンをまとめて行なうサウス・パシフィック・タイヤ社との全国的なディストリビューション契約を更新した。 「グッドイヤー」や「ダンロップ」ブランドの乗用車や商用車のタイヤの配送、「Beaurepaires」, 「Goodyear Autocare」、「Dunlop Super Dealer 」などの小売店への配送を行なうサウス・パシフィック・タイヤ社に対して、CEVA が倉庫、輸送、ロジスティック・サービスを提供する。 両社の提携関係は2006年から始まり、タイヤやほかの貨物についてもオーストラリア全国に展開している。 今回の契約の更新は2013年までとなっている。 (Source: SCR, 20/10/08 "CEVA extends distribution deal with South Pacific Tyres")
10月22日2008年 郵便小包のプレイステーションに麻薬を隠して3人が逮捕−豪税関

  プレイステーションの中に3,400錠以上のMDMA(エクスタシー)を隠して輸入した容疑で、2人のカナダ人とニュージーランド人ひとりが、今日裁判所に出廷する。 
  連邦警察は、10月10日にクイーンズランド州サーファーズ・パラダイスで、18歳のカナダ人2人と20歳のニュージーランド人を逮捕した。 10月5日にシドニーの国際メールセンターで、税関職員が海外から到着した小包を検査したところ、MDMAが入ったパッケージ4個(合計900グラム)がプレイステーションの中に隠されているのを発見した。 その後この小包を追跡調査した結果、3人を逮捕した。 裁判で有罪になれば、最高無期懲役ドルの罰金、もしくは両方科せられる。 (Source: Australian Customs Services, 14/10/08 "Game over for alleged ecstasy smuggler ")

10月22日2008年 貨物航空会社カーゴルックスがメルボルン線を減便
  燃料価格の高騰と利益率の低下により、貨物航空会社のカーゴルックス航空が、週2便運航しているメルボルン線の1便を減便した。 同社がオーストラリアに就航してから9年になるが、9月20日からB747-400Fで運航していたメルボルン/オークランド/香港線の1便を減便した。   
  メルボルンのシドニー・フランシス貨物マネージャーは、「利益が出ていない。オークランドへの運航コストが高く、オークランドから香港向けの貨物も利益が少ない。 しかし、1便はそのまま継続して運航する。 この路線では、カーゴルックス航空が唯一、機首から貨物を搭載できる貨物機B747-400Fを運航しており、他社が輸送できない大型の貨物も運べることができ、我々にとって重要な路線である。 航空会社は燃料価格の高騰によりコスト削減に熱心である。 貨物会社は旅客会社と比べてまだ影響が少ないが、多くの貨物会社は運航コストの削減に力を入れている」と話した。  (Source: Aircargo Asia-Pacific, September Isuue, "Cargolux suspends Melbourne flight")
10月22日2008年 昨年度の純利益が4.32億ドルに − オーストラリア・ポスト

  オーストラリア・ポストの昨年度(2007年7月−2008年6月)の税引き前利益が前年度より5.4%増えて5億9,220万ドルとなった。 オーストラリア政府が株主であるオーストラリア・ポストは、最近の切手代の値上げやオンラインでの販売が、今年度も業績を支えることになるとしている。 
  同ポストのデービット・モーティマー会長は、「郵便事業の業績は経済と密接な関係にある。 一部の産業には明るい経済の展望があるものの、最近の世界的な経済の不安定には大きなリスクがある。 昨年度の利益の増加は、オーストラリア・ポストが所有する不動産の賃貸料、銀行利子、資産の売却によるものである」と話した。 
  昨年度の売り上げは、前年度より5.3%増えて49億9,000万ドル、純利益が前年度の4億70万ドルから4億3,220万ドルとなった。 取り扱い郵便物は1.6%増えて56億1,000通となった。 オーストラリア・ポストは、昨年度に税金と株主配当を含めて政府に9億9,430万ドルを支払い、配当金だけを見ると、前年度の2億9,690万ドルから今年度は4億4,620万ドルとなっている。 (Souce: Courier-mail/AAP, 15/10/08 "Australia Post stamps its mark with $592m profit")

10月15日2008年 今年度の業績は好調 − トール・ホールディングス
  オーストラリアの大手運輸・ロジスティック企業グループのトール・ホールディングスは、2008/9年度の業績は順調である発表した。 バージン・ブルー航空への投資を見直し、ニュージーランドの鉄道とフェリー事業の売却で、最近の経済減速の中でも、成長していけるとしている。 
  今日発表した同グループの年次報告書によると、「現在の事業環境がこのまま続けば、今年度の売り上げは大幅に伸び、キャッシュ・フローも健全となる。 2007/08年度は保有するバージン・ブルー航空の株式9億5,200万ドル分を株主に無償譲渡したり、ニュージーランドでの鉄道とフェリー事業の売却によって、最終的には6億9,500万ドルの赤字となったが、本業の営業利益は2億5,800万ドルの黒字であった」としている。 (Source: Aircargo Aisa-Pacific, 10/10/08 "Toll ‘tracking well’")
10月15日2008年 貨物航空会社マーチン・エアーがオーストラリアから撤退
  オーストラリアに週2回、B747-400の貨物機で運航しているマーチン・エアーが、オーストラリアから撤退することになった。 最後のフライト(MP9171)は、2008年12月22日にオランダのスキポール空港を出発してシドニー空港へ向かう便となる。 同社は1987年11月からDC-10の貨物機を使用して21年間、オーストラリアとニュージーランドを運航していた。 
  撤退の理由は、ネットワークの見直しにより、成長が著しいラテンアメリカとアフリカ市場へ機材を投入。 最近の燃料費の高騰により、オーストラリア線でのコストが上昇した。 ヨーロッパからオーストラリア向けの貨物において、シーアンドエアー輸送の利用者が増加してきた。としている。 (Source: Letter from Harm Winkeler, Martinair, Vice President Asia Pacific 09/10/08 )
10月15日2008年 入港する半数のコンテナー船が水路の浅さに問題 − メルボルン港
  メルボルン港湾公社(PoMC)は、過去2年間でメルボルン港に寄港するコンテナー船に喫水の深さで問題があったのが全体の33.5%から50%に増えており、メルボルン港には大型コンテナー船の入港が増えてきていると発表した。 
  2008年第3四半期の統計で、メルボルン港に入港する50%のコンテナー船が喫水の深さに問題があり、貨物を最大限に搭載できていない事が分かった。 同港の水路の深さは11.6メートルで、満潮時は12.1メートルである。 現在行なわれている水路浚渫作業は2009年12月に終了する予定で、水路が14メートルになる。 船会社は、貿易の増加に対応するためや、スケールメリットを生かしたコスト削減のために、大型のコンテナー船の運航を増やしている。 
  同公社のスティーブン・ブラッドフォードCEOは、「半数のコンテナー船の喫水が、水路の深さより深くなっており、この率は今までにない高い率である。 喫水に問題があったコンテナー船は、2006年第3四半期には33.5%、2007年第4四半期には44.3%となっている。 これはメルボルン港でのコンテナー取扱量が増えて、各船会社が大型のコンテナー船を運航するようになったからである。 現在の水路浚渫作業が完了すると、今以上に大型コンテナー船を配備するようになる」と話した。 (Source: LLDCN, 09/10/08 "Half of Melbourne's boxship callers travelling light")   
10月15日2008年 オーストラリアン・エアー・エクスプレスがメルボルン空港に新施設オープン
  オーストラリアン・エアー・エクスプレス(AaE)が、メルボルン空港に新しく国内貨物の施設をオープンした。 2,000万ドルをかけてタラマリン地区に完成したこの施設は、敷地面積が1万2,000uあり、航空機への搭載、取りおろし、施設内の荷さばきが、より効率よく行なわれることになる。 
  同社のウェン・ダンCEOはオープニング・セレモニーで、「すべてのAaEのスタッフが協力して、今回我々の夢がかなったことを大変誇りに思う。 我々の成功の秘訣は簡単で、変化する顧客のニーズに順応ができる質の高い、最上級の、信頼できるサービスを提供することである」と話した。 同社のこの施設には、自動仕分けシステムが装備され、あらゆるサイズや形状の小包、郵袋、容器などを選別することが可能となり、1日当たり10万個以上の貨物を仕分けすることが出来る。 オーストラリアン・エアーエクスプレス(AaE)は、カンタス航空とオーストラリア・ポストとの合弁会社で、毎日500便以上となるカンタス航空、ジェットスター航空、自社貨物機のフライトの貨物スペースを独占的に使用している。 (Source: T&L News, 09/10/08 "AaE opens new freight handling facility in Melbourne") 
10月15日2008年 旅客の燃油サーチャージを下げるも、貨物はまだ − カンタス航空
  カンタス航空は昨日、旅客の燃油サーチャージを値下げしたが、貨物に関しては引き下げるかどうかは未定としている。 同社は、原油価格とジェット燃料価格が下がったことから、旅客の燃油サーチャージを国際線は$5-$20、国内線は2%-3%引き下げると発表した。 同社は、先週の原油価格が1バレルUS$100以下となったが、価格状況は未だ不安定な状態としており、貨物の燃油サーチャージを引き下げる予定については言及していない。 
  ヨーロッパやUKへの旅客の燃油サーチャージは、以前の$210から$190となり、北米、南米、南アフリカ、インドへは$165から$150になる。 アジア、太平洋へは$10、ニュージーランドへは$5引き下げられる。 カンタス航空は今年度の燃料費が、前年度(2007/08)より13億ドル増えると予想している。 (Source: LLDCN, 09/10/08 "No indication of Qantas freight surcharge relief")
10月08日2008年 経済が減速するも水路浚渫作業は順調 − ビクトリア州
  メルボルン港湾公社による10億ドルをかけた水路浚渫プロジェクトで、ポート・フィリップス湾の入り口部分の浚渫が完了し、同公社は悦に入っているが、一部から疑問の声も上がっている。 
  同公社のスティーブン・ブラッドフォードCEOは、「現在までの浚渫作業は、すべての環境基準を満たしおり、時間的にも経費的にも計画通りである。 作業が始まって238日間で、プロジェクトの40%を完了した。 作業が始まる前には、技術的にこの浚渫作業がうまくいくのかを懸念する声もあったが、作業は順調に進んでいる」と話した。 
  ビクトリア州政府のティム・ポラス港湾相は、「この10億ドルのプロジェクトは、ビクトリア州経済に大きな利益をもたらすことになり、メルボルン港で現在1万4,000人が働いている。 この水路の浚渫で、オーストラリアに20億ドルの経済効果が見込まれ、2,000人の新しい雇用が創出できる。 この浚渫作業は来年末には終了し、その後大型のコンテナー船がメルボルン港に着岸できるようになり、コンテナー取扱量も今の4倍になる」と話した。 
  しかし、ビクトリア州の輸出は2001年から10.5%減少しており、このプロジェクトで恩恵を受けるのは輸出業者でなく輸入業者であり、言われている経済効果に疑問が出てきている。 
  それに対してポラス港湾相は、「コンテナー輸送は毎年8%づつ増えている。 たとえ経済環境が悪化したとしても、コンテナーでの貨物輸送は増え、取扱量も増加していくことになる。 コンテナーが増えることは疑いの余地はなく、現在メルボルン港は1年間で220万個のコンテナー(teu)を取り扱っているが、30年後には800万個のコンテナー(teu)となると見ている」と反論した。 (Source: T&L News, "Dredging completed amid economic meltdown")
10月08日2008年 1,300万本のタバコの密輸で360万ドルの関税を逃れる − 豪税関
  オーストラリア税関は先月、シドニー、メルボルン、パースの一斉捜査で、1,300万本の巻きタバコと300キロのきざみタバコを押収し、360万ドルの関税を逃れた容疑で兄弟2人を逮捕した。 この捜査は、9月にパースのフリーマントル港のコンテナー検査場にて、内容物を水タンクとして申告していた中国からの海上コンテナー2個を調べた際、隠していたタバコのカートンを発見したことから始まった。 また中国からパースを経由し、メルボルンやシドニー向けの同じ水タンクやロール状の紙と申告されたほかの6個のコンテナーも調べた結果、やはりタバコを発見した。 
  シドニーで、同コンテナーの追跡捜査を行なった結果、同兄弟を逮捕し、メルボルンではエッピング地区での捜査によりタバコを押収し、パースでは2ヶ所の住宅と1ヶ所の商業倉庫を捜査した。 今回の密輸には最高10年間の懲役刑が科せられる。 (Source: ABC, 07/10/08 "A smoking national Customs investigation nets $3.6m duty evaders")
10月08日2008年 オーストラリア/北東アジア間のコンテナー輸送能力が低下
  共同配船を行なっているAPL、ハンブルグ・スード、ハパッグ・ロイド、現代商船のグループ(AAS) が、10月末から北東アジア/オーストラリア航路において、エバーグリーンと再度提携することになった。 しかし、この提携により週800個のコンテナー(teu)が削減され、全体の輸送量が3.2%減少することになる。 各社は、この決定は南行き、北行きとも貨物量が落ちており、一方運航コストが大幅に上昇している結果であるとしている。 今回のAASとエバーグリーンとの提携によって、北東アジア/オーストラリア航路において決められた日に週2回運航することになる。 各社は北ループに3,500 teuのコンテナー船5隻、南ループに2,500 teuのコンテナー船4隻を配船する。 ハンブルグ・スードは3隻、APLと現代商船は2隻づつ、ハパッグ・ロイドとエバーグリーンは1隻づつ運航する。 北ループは、横浜、大阪、釜山、青島、上海、寧波、メルボルン、シドニー、ブリスベン、そして横浜に寄港する。 南ループは、高雄、塩田、香港、メルボルン、シドニー、ブリスベン、そして高雄に寄港する。 エバーグリーンは11月末までには、北ループに 3,500 teuのコンテナー船を投入し、現在のTCAサービスを廃止する。 最後の南向けのTCAサービスは10月の3週目となる。 (Source: LLDCN, 02/10/08 "Loss of capacity on Australia-northeast Asia trade")
10月08日2008年 豪州の航空会社が昨年輸送した国際貨物が2%増えて過去最高に

  連邦政府インフラ・運輸・地域開発・地方自治体省が発行する最新の航空統計Avlineレポートによると、2007年オーストラリアの航空会社の国際線フライトで輸送された航空貨物が、前年より2%増えて76万1,687トンとなり過去最高となった。 昨年、オーストラリアの航空会社が輸送した国際輸入貨物は45万2,813トンとなり、全体の59.4%を占めた。 また国際輸出貨物は、前年と比べて1%増えて30万8,874トンとなり、全体の40.6%を占めている。 特に昨年の11月は、輸入と輸出を合わせた貨物量が7万1,843トンとなり単月の記録としては過去5年間で最高となった。 輸入貨物が全体の61.2%にあたる過去最高の4万3,985となったことが大きく貢献した。 シドニー/オークランド間が輸入と輸出をあわせた貨物量の最大のシェアーを持つ路線で7.7%を占める。 
  連邦政府のアンソニー・アルバニーズ インフラ・運輸・地域開発・地方自治体相は、「航空業界は5年間続けて、オーストラリア経済全体のスピードより早く成長している。 昨年の航空業界は4.9%成長して63.1億ドルの産業となり、オーストラリアのGDP(国内総生産)の成長率4.2%のうち0.62%を占める。 実際、この10年間に国民所得は42%増えているが、航空業界は66%以上成長している」と話した。 (Source: LLDCN, 03/10/08 "Australian international airfreight up 2% to record level")

10月08日2008年 裁判所は集団訴訟の提出書類の不備を指摘−航空貨物カルテル問題
  日刊経済紙オーストラリア・ファイナンシャル・レビュー紙は、裁判所に提出した航空貨物のカルテル容疑に対する集団訴訟の損害賠償請求書類を、矛盾しており、紛らわしく、見苦連邦裁判所の裁判官が削除したと報道した。 
  同裁判所のリチャード・トレーシー裁判長は、この書類を提出したダクト式掃除機の輸入業者に、10月31日までにこの書類の再提出と、カンタス航空を含めた航空会社に今までの経費の支払いを命じた。 同裁判長は、この書類の提出者に対し、航空貨物運賃の不正操作が行なわれたとする正確なマーケットの記載に不備があったとしている。 
  法律事務所のMaurince Blackburnは、燃油サーチャージを値上げすることによって貨物運賃を不正に操作したとして、カンタス航空、ルフトハンザ航空、シンガポール航空、キャセイ・パシフィック航空、ニュージーランド航空、日本航空、英国航空に対し集団訴訟を起している。 
  この集団訴訟は、2000年1月から20007年1月までに、輸入航空運賃か輸出航空運賃を2万ドル以上支払った人や企業を代表して行なわれている。 
  同裁判長は、集団訴訟のグループは、どこの代表者とは正確に説明できておらず、サプライ・チェーン業者から小売業者まで広がるとし、そして、航空会社のカルテルによって、彼らが直接受けた損害額についての不備がると非難した。 (Source: LLDCN, 30/09/08 "Crash and burn for airline class action claim")
10月01日2008年 8月のコンテナー取扱量が単月で過去最高 − メルボルン港

  メルボルン港湾公社は、8月のメルボルン港のコンテナー取扱量が1日平均6,600個強となり、単月の取扱量としては過去最高の数字となったと発表した。 8月の総取り扱い量は20万5,066個(teu)で、今までの記録の2007年10月の20万2,397個より13%上回ったとしている。 8月までの過去12ヶ月の合計は、前年同期より7.7%増えて228万5,000個となっている。 8月の輸出コンテナー数は前年同月比で8%増えて、輸入コンテナー数は同15.2%増加した。  
  同公社のスティーブン・ブラッドフォードCEOは、「8月のコンテナー取扱量の新記録は、中国でオリンピックにより生産活動の減少によって影響を受けた7月から、ビクトリア州経済が回復した結果である。 今年8月は、5年前の2003年8月より7万個のコンテナーを余分に取り扱ったことになり、予想以上の結果となった。 これからクリスマス商戦にむかって繁忙期に入る」と話した。 (Source: LLDCN, 30/09/08 "Port of Melbourne sets new box handling record")

10月01日2008年 カツラに1キロのコカインを隠してシドニーに到着 − 豪税関

  オーストラリア税関(ACS)と連邦警察(AFP)は、カツラの中に1キロ以上のコカインを隠してオーストラリアに入国しようとしたアメリカ人女性(54)を逮捕した。 この女性は今日、大量の麻薬を密輸しようとした容疑でシドニーの裁判所に出廷する。 
  シドニー国際空港の税関職員は、9月23日にアムステルダムからシンガポール経由で到着したこの女性のバッグを調べた際、頭にかぶっていたカツラの中から白い粉を発見し、検査の結果約1キロのコカインと判明した。そして同女性はすぐに連邦警察に引き渡された。 オーストラリアの法律では、lコカインの輸入を企てたものは、最高25年の懲役か、55万ドル以下の罰金となり、双方の処分が課せられることもある。 (Source: Australian Customs Service, 24/09/08 "Hair raising attempt to import drugs")

10月01日2008年 20年後には貨物量が2倍になると予想 − シドニー空港
  シドニー空港は、今後20年間で旅客数と貨物量が2倍になると予想している。 同空港の2009年基本計画案によると、旅客数が2007年の3,200万人から2029年には7,900万人となり、航空機の離発着回数が、2007年の28万6,101回から、2029年には40万2,000回に、また貨物量も2007年の47万1,000トンから、2029年には107万7,000トンに なると予想している。 貨物機の発着回数も20年後には40%増加して1万400回になるとしている。 80%以上の貨物が旅客機で輸送され、残りは貨物機による。 
  シドニー空港は、オーストラリアの国際貨物の半分、国内貨物の30%を取り扱っており、現在の施設の取り扱い能力は限界に来ているとしている。 この基本計画では、同空港北部敷地での航空ロジスティック開発により、将来の航空貨物の高い伸びに対応できると提言している。 この開発には、既存の貨物施設の拡張、新規貨物施設の建設、空港とオフ空港施設との間を効率よく貨物が移動できるようなバイパスや中継施設が含まれる。
   同空港は、12月6日までこの基本計画案に対するパブリックコメントを受付け、それらの意見を検討した後、連邦政府インフラ・運輸・地域開発省と州政府にこの基本計画を提出し、検討を求める。 (Source: T&L News, 23/09/08 "Air freight through Sydney projected to double")
10月01日2008年 輸入許可書発行作業に遅れ、輸入業者に電話をするな−豪検疫検査局
  日刊経済紙オーストラリアン・ファイナンシャル・レビュー紙は、オーストラリア検疫検査局(AQIS)の人手不足により、輸入植物と生体物質の作業に遅れが出ており、輸入業者に対し電話をしてこないようにと話している、と報道している。 AQISはすでに輸入業者たちに作業の遅れを通知しており、先月は貨物を受け取るまでに20日(営業日)以上掛かったと話している。 
  同紙はまた、輸入許可書を取得するのに長期間かかることは輸入業者をイライラさせ、海外に商品をオーダーすることが困難になるとしている。 AQISは8月に輸入業者や貨物業者に対し、経験のある職員の退職と、輸入許可書の申請数の増加が、作業の遅れの原因となっていると説明している。 (Source: LLDCN, 26/09/08 "Don't ring us, we'll ring you, AQIS tells importers ")
10月01日2008年 輸入航空貨物の中に密輸のヘビとクモを発見 − 豪税関

  シドニー税関は、オーストラリアに不正に輸入しようとした5匹のヘビと2匹のクモを押収した。 これらの動物は、税関がアメリカから到着した航空貨物を9月19日に貨物業者の倉庫でエックス線により内容物を検査した際に発見された。 税関への内容物の申告では「赤ちゃん用のおもちゃ」と「Tシャツ」とされていたが、これらのヘビとクモが隠されていた。 ヘビは布で包まれており、クモは透明なプラスチック容器に入れられていた。 調査の結果、5匹のヘビのうち、2匹はミドリニシキヘビ (Green Tree Python)、2匹はボールパイソン(Royal Python)、1匹はアミメニシキヘビ(Reticulated python)、 クモは南米タランチュラであった。 ヘビとクモは検疫リスクがある可能性がある。 
  税関の全国調査マネージャーのRichard Janeczko氏は、「税関と州警察は、荷受人の住所を確認し、容疑者を近々に告訴する予定である。 オーストラリアは生きた動物の輸入には厳しい制限があり、野生動物の密輸は、動物の健康を考慮しておらず、動物たちにとっては危険が伴う」と話した。 オーストラリアの法律では、許可なしに生体標本を輸入することは禁じており、それに違反すれば最高10年の懲役か、11万ドルの罰金となり、場合によっては両方科せられることになる。 (Source: Australian Customs Service, 24/09/08 "Spiders and snakes on a plane ")